●細かい修正! フェンダーの変形部分を修正しようと叩いていると、表面がボロリと落ちて錆が生まれました〜! あまりパテを入れなくても良いように、なるべく頑張って板金。パテを殆ど使わなくても良いくらいまでハンマー1本で板金してしまうような名人もおられるわけで、一体どうやっているのか。 この部分の修理にしても当然薄くパテを入れなきゃいけない。たまに鉄板を叩いている程度では到底到達できない神の領域。 一歩でも近づきたい!満足したいんです。 お次はベロベロになっているココを直したいと思います(もちろん反対側もベロベロ)。裏はナンバー灯。ボディから帯鉄のステーで垂れている部分です。SJ10やSJ20って平面だらけの印象ですが、実際には微妙なRで構成されているので結構気を遣います。ここは後ろから押されてステーごと曲がっていたので、そこから修正。下に向かって微妙なR。下端プレスの巻き込み、角の尖り。要はプレス成型の再現だと思います。ひたすら平らに直されてしまいがちですが、こういった事は重要だと思います。 なにやらクチャクチャになっていますが・・・・・後ろから当たり、横から当たり、挙句に前から引っ掛けて捲れているという有様・・・・ここはある程度修正した後に、カットする事にしました。 バッサリ落とした方が楽なのですが・・・・中々斬新な切り口だと思います。後部はこれでOKでしょう!・オーナーがオリジナルに拘らない方なので助かってます。純正を追求するのも楽しいですが、それはSJ20Vでやりましょう。 サイドパネルもほぼ完了・・・・・定番錆錆箇所のドアヒンジ部分も綺麗になっています。とにかく細かい補修を重ねるのみ。 勿論、反対側も同様に、直すべきところを直す!の連続です。 細々、細々・・・・・・・・だんだんとペイントレディになりつつあります。とにかく平面度よりもパテは薄付け、スポット溶接のナゲットは残す!それはそれで、中々面倒ではあります。 ボディ裏も抜かりなく防錆します。仰向けでPOR塗装・・・・地獄です。 ここはバッテリー液が流れ落ちたらしく大きな錆穴がありますホイールハウス。転倒時はしっかり洗いましょう・・・・・!ここは中身(ボディマウント)を徹底的にブラストした後にPORで防錆。鉄板を板金しまして金属接着剤とブラインドリベット、シーラーで修繕しました。目立たないところですし、ヘタに熱を入れて錆び易くするよりは良いのではないかと思います。 このクルマ、アクセルペダルが家出しておりましたが・・・・・・・・・・・・・・戻ってこられました! 全体的に補修が終わりました。フロントパネル、フェンダー類を仮組みしてチリを合わせつつ、車幅灯の位置を決定。 補修が終わった箇所から、ハイビルド(厚塗り)タイプの2液ウレタンサフェーサーを入れてゆきます。使っているのはイサム塗料のウルトラサフ。厚塗りも薄塗りも可能な便利なサフです。 ●いよいよペイント! さて、いよいよペイントの段階です。塗色はオーナーの希望もあり、零戦21型の灰緑色に決定です!因みにガンはデビルビスのLVMP、LUNAを使っています。我が作業場の1.5馬力コンプレッサとの相性も良く、なんと言ってもマグネシウムボディで驚くほど軽いのが素敵です。 色見本はタミヤカラーの小瓶を手渡されたのですが・・・・・・・・・何せ今回の補修はコストをかなり下げたいというのがありますので、塗装屋さんで灰緑色を調色して頂いて2液ウレタンあるいは2Kで全塗装というのは厳しすぎます。かといってタミヤカラーで全塗装する訳にもいかず、日々頭を悩ませていました。 が ホームセンターにありました!ニッペの「アルミ建材用」見本のタミヤカラーと全く同じ調子です。これは奇跡ではないか!と言う事で、買ってまいりました。成分はアクリルウレタンとありますが、1液です。つまり溶剤が揮発することで「乾燥」する塗料です。ですので、溶剤が抜けた後は塗膜の組織は抜け殻状態となり、塗膜の痩せが起きたりガソリンで溶けたりするわけです。自補修用のアクリルやラッカー系のスプレーがそれですが、こちらはウレタンですので尚更溶剤に弱く、早い話が自補修には全く剥かない塗料です(笑 これに対して2液型の塗料と言うのは反応「硬化」ですので、溶剤が抜けて組織が痩せる事が少なく、つまりは硬くてブ厚くて頑丈な塗膜を形成します。早い話が対ガソリン性はウレタンとかラッカーとかいう話よりも、どのように硬化させるかが重要と言う事です。 わりとまじめに取り組んできたつもりですが・・・・結局最終的にはワケのわからんペイントに至る・・・・これは私の性なのでしょうか・・・・業です。 とにかくこんな塗料で塗れるのかという話ですが、刷毛塗り、ローラー塗りが基本の塗料なのでまずは希釈で頭を悩ませる事になります。ある程度の膜厚は与えたいですし、垂れるのも嫌だということで色々と試しました。結局、これで塗れるのかというと・・・・・・・・・・・・・・・・・ 塗れます(笑 と、言ってもこれは色付けだけですので、塗るのは気楽なものです。 しかしジムニーらしい(?)肌の粗さを出しつつ、やはり艶を出さねばなりません。 さあ、勇気を出して「ペンキ」で塗りましょう。 しかしこのままですと給油の度に塗装膜は溶け、流れ、ドロドロのブヨブヨになってネチャネチャと貴方の手指に絡みつく事でしょう。 ですので、スプレーペイントと同様に、2液ウレタンのクリアで全体をコーティングしてやろうという寸法です! しかし考えが甘すぎました・・・・・・・・・・ ・・・・・・つづく |