●ウォーターポンプとタイミングベルト、テンショナー交換
 手元にあるエンジン(メイン機)のメンテナンスです。SJ20、SJ40のF8A及びF10Aエンジンはタイミングベルトを撤去しなくてはウォーターポンプが交換できません。おまけに車載状態ではせまくてやり辛いので降ろしたついでにまとめて片付けてしまうのがお手軽です。エンジンからシャルシャルと音色が聞こえたら黄信号。キャルキャルいいだしたら赤信号です。

 
 サクサク部品を外してゆきます。プーリーの固着が無い限りはスムーズにいきます。特にクランクプーリーは割と固着頻度が高く、要注意です。軽度の固着であればプーラー用のサービスタップに長めのボルトを突っ込んで均等に締めこむと、押し出されますのでプーラー無しでも外れます。勿論、この方法では後ろに位置するガイドが変形しますのでプーラーを使った方が無難です。


 少ない走行距離での保管品ですがやたらと酸味が利いています。錆よりも添加剤と思しきスラッジが目立ちます。傾けて保管されていたので羽やボディにはこれらがヘドロ化して水位を示しています・・・・ゲロゲーロ!バラしてよかった。新しいポンプは取り付け面をオイルストーンで均しておきます。ポンプはJA71やSS40等のF5A車のものでOKです。

 
 残留している冷却水がドベッと出てきます。清掃、面出しをしてネジ穴はタップをかけてさらっておきます。

 
 新しいガスケットにてポンプ装着。ボルトはカジリ防止にきちんとカッパーグリスを塗布します。カバー裏には防塵のためのスポンジが接着されていますが熱などでボソボソになっていますので、ブチルテープなどで作り直すか新品に交換します。特にクロスカントリーカーではそのままにしておくと埃や水分がカバー内に浸入し、プーリーの固着やあらぬ不具合を招くので重要です。
 合いマークに合わせてプーリー、ベルトをかけますが、クランクプーリーのガイドプレートには表裏があるので注意が必要です。こちらも固着防止に薄くスレッドコンパウンドを塗布します。


 テンション調整をして、カバーを装着すればおしまいです。念のためベルトのかけ違いは十分確認しておきます。ウォーターポンプ穴にOリングのようなシールがあるので忘れずに。

●タイミングベルトプーリー及びクランクプーリー締め付けトルク 500〜600kg-cm